時々じいさん(カレー編)

 

冷めて膜が張ってしまった
お皿のカレーには
なんであんなに

哀愁があるのだろう。

そうなるにまで

経てしまった時間には
たいてい 
それなりの理由があるからであろうか。

チンして 温めなおせば
べつにいいのだが。

その過程で とりこぼした
たぶんもとにはもどらない

何かを噛みしめるため
冷めたままのカレーを無為に押しこむ。

膜の内側に残った
わずかな熱が発する湯気が

遠いあの日の夢をおぼろげに
おんぼろ脳内スクリーンに映写する。

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