年末年始特大号のTVガイド系雑誌でも買うつもりでふらりと入ったTSUTAYAで、
ふとこのタイトルを視界にみとめた。
瞬間
条件反射みたいなスピードでこれを手に取る自分がいた。
くらいにその頃の私は、
考えすぎておかしくなる手前の危険水域にいる自覚にもがいていた。
おそらくこの本を手にとってしまう人は、
大概みな似たような思考のクセみたいなものをもっているのだと思われる。
「考えるのはいいこと、考えすぎは苦悩のもと」
(第6章ヘタに考えすぎない冒頭より)
本書を一貫する潜在的なキーワードはこれにつきるだろう。
以下ざっくり
考えること自体が悪いわけではなく、
考えたところでどうしようもない、変えられないこと
(過去、他者など)
=考えなくていいこと
をすべて排除し、
自分の時間とエネルギーを費やすべきことにのみ照準を合わせるべき。
=考えるべきこと
この主張が形を変えながら、
全編をつらぬくテーマとしてしつこいくらい何度も登場する。
なぜならこれは考え方のリハビリ
訓練みたいなものだ。
本書の想定する読者層の思考のクセをはじめから見抜き
堂々巡りの袋小路から出られなくなってしまった人に
「ちょっと世界の見る角度を変えてみると、こんなに景色がちがうよ。」
と手を差しのばしている筆者の優しさが目に浮かぶのだ。
逆にいうと
このタイトルが目に入らない、気にもとめないタイプの人には全く必要のない本だろう。
個人的に、まるで自分のことを言い当てられている箇所が多くあり、
自己分析的にも使える一冊。
壁にぶち当たるとき
なにかを決断しなければならないとき
未熟な私は考えすぎて、
どうしても視野が狭くなり固執した考えと感情に支配される。
周りが見えなくなる。
そんなときに読み返すと、
どのページからも新たな気づきと冷静さを与えてくれるような一冊。
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